越百山のお楽しみ 越百小屋

 中央アルプスの人気の越百小屋へ！

中央アルプスの稜線が美しい
越百山(こすもやま)はご存知でしょうか。

山のイメージが湧かないかもしれませんが、
「コスモ」という響きは、
一度聞けば印象に残りますよね。

今回は山ではなく、
越百山へ向かう登山道に建つ、
有名な「越百小屋」をご紹介致します。

越百小屋は、完全予約制です

赤い屋根は、遠くからでもよく見えます

通常、山小屋は
避難場所も兼ね備えているため、
予約がなくても宿泊を
断られる事はありません。

ですが、越百小屋は定員20名、と
非常に小さな山小屋のため、
突然、大勢押しかけても
横になれるスペースがありません。

このため、
完全予約制を基本としています。

限られた空間を無駄なく利用

越百小屋は小さな建物のため、
スペースの使い方や過ごし方に
工夫が必要となります。

通常はご主人一人で、
忙しい日は奥様とお二人など
少人数で全ての作業を行うため、
夕食の準備が整う時間までは
小屋内の部屋や食堂には入れません。

お声をかけて頂くまでは、
本館建物の隣にある休憩用の建物に
荷物を置いて過ごします。

越百小屋の休憩棟の使い方

休憩小屋内は、手前が荷物置き場、奥は畳の部屋

本館隣の休憩小屋内部は、
入ってスグ荷物置き場、
その奥は畳の部屋となっており、
着替えたり仮眠を取る事が可能です。

少し寒くなってきたかなぁ、
と思うと同時に、ご主人がスッと現れ
暖房を入れて下さいました。

乾燥室がないため、
濡れ物は軒下や小屋内に
干して乾かします。

越百小屋のご主人と奥様

ご主人は、
とても気さくな方です。

「越百」を「COSMO」と表記してあったり、
小屋を赤と黒のシブい色で彩るなど、
遊び心が見え隠れします。

入口には可愛いプレートと「COSMO HOUSE」の文字

越百小屋の愛車も
オシャレに装飾されています。

越百小屋の愛車には可愛いマーク

ご主人はいつもテキパキ動かれ
お忙しそうなのですが、
分からない事などあれば、
親切・丁寧に答えて下さいます。

越百小屋のイラストがあしらわれています

奥様も優しく、
お二人とも腰が低いのが
とても印象的でした。

気になる越百小屋の水情報

山小屋の水は、
天水でまかなわれています。 

水やジュース、ビールなど
必要に応じて購入するのですが、
良心的なお値段で提供されています。

越百小屋の美味しいゴハン

一歩、山へ入れば
水や食料の調達が難しい世界。

そのため、小屋で頂く温かい食事は、
山での楽しみでもあります。

チラシ寿司をはじめ、お箸が進みます！

この日の夕食は、
チラシ寿司におでん、
小鉢などありました。

どれも優しい味付けで
手間をかけて下さっている事が
よく分かります。

夕食の後は、
テーブルにランプを
灯して下さいます。

夕食後に注文した
美味しいコーヒーとスィーツで、
就寝までのひと時を過ごします。

お茶は、
香りの良い「そば茶」。

朝食も、
炊き込みご飯に
生野菜や果物まで！

朝から生野菜など入った贅沢な食事です！

炊き込みごはんも美味しく、
あちこちから「お代わり！」
の声が飛び交います。

心のこもった食事で、
お腹も心もいっぱいになりました。

寝心地の良いお布団

建物は古いですが、
よく手入れがされていて、
寝袋のお布団もふっかふか。

山小屋での眠りは、
浅いのが常なのですが、
あっという間に深い眠りに落ちました。

山小屋でのマナー

山小屋では、
元気な人、眠い人、具合の悪い人・・・
様々な人が共同のスペースで過ごします。

室内では休んでいる方もいらっしゃるため、
自分達の世界に入った
迷惑なおしゃべりは禁物です。

昼夜問わず、
部屋に入れば静かに過ごしましょう。

また、同行者は
お互いに注意をうながしましょう。

山小屋独自のルール

小さな山小屋を切り盛りするため、
越百小屋にも独自のルールがあります。

ですが、そこには
登山客への細やかな配慮が
随所に盛り込まれています。

貴重な場所を
お借りしている立場である事を忘れず、
良い思い出を残して帰りたいですね。

【DATA】

都道府県：長野県

伊奈川ダム登山口より約6時間