女子登山ガイド亜紀のおすすめ山歩きブログ

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日本三大急登の黒戸尾根

日本屈指の名峰「甲斐駒ケ岳」 

甲斐駒ケ岳は標高2967m、
日本100名山のひとつで
日本屈指の名峰としても有名です。

 

山の名前は、この山に住んでいた
神の馬の名前に由来するそうです。

 

その名も「天津速駒」。

 

いかにも!早そうですネ。

 

 

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登山口のキャンプ場、夏には大賑わいの観光地です

 

現在、メインルートは
北沢峠からとなっていますが
今回は、黒戸尾根をご紹介いたします。

 

実は、黒戸尾根が表登山道

 

黒戸尾根は、
甲斐駒ケ岳の開山当時に使われた
歴史ある「表登山道」です。

 

黒戸尾根は、「日本三大急登」
の一つとしても有名です。

 

登山口から山頂までの
標高差はナント2200m!

 

白洲観光キャンプ場からスタートです

 

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キャンプ場の駐車場から出発です

 

さて、そんな黒戸尾根ですが・・・

 

出発は、「南アルプス天然水」で有名な
「白州・尾白の森」からとなります。

 

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駐車場には綺麗なトイレも併設されています

 

 

広い駐車場には、
綺麗なトイレが設置されています。

 

ここのキャンプ場は大人気!

 

夏休みともなれば、
駐車場が一杯になることも。

 

駐車場を利用する場合は、
早めの時間帯をお勧めします。

 

 

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白州 名水百選の水を是非!

 

駐車場から数分、
尾白川にかかる吊り橋を渡り、
黒戸尾根入口へ向かいます。

 

黒戸尾根の前半は、なだらかな道ですが、
後半はハシゴや岩場の連続。


頂上までの道のりは
容易ではありません。

 

途中の「七丈小屋」で一泊し、
山頂へアタックするのが一般的です。

 

 

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「甲斐駒登山道」の看板に従って進みます

 

その昔、黒戸尾根は
全国有数の登山道でした。

 

古くから
信仰の地となっていたため、
随所に石碑が残っています。

 

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長い年月を感じながら歩く表登山道

 

以前、五合目には、
木の皮で作られた
簡易小屋もありました。

 

現在は、七丈小屋のみとなりましたが、
過去にはそれだけ多くの人が訪れ、
休憩小屋が必要とされいたのですね。

 

刃渡りの岩場・ハシゴが現れます

いよいよ、岩場が現れます。

 

鎖が設置されていますので、
慎重に通過すれば問題ありません。


ですが、過去には事故も起きていますので、
実力を伴わないチャレンジは止めましょう。

 

 

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ナイフリッジの岩場が現れます

 

ナイフリッジの岩場のあとは、
ハシゴが続きます。

 

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高度感のあるハシゴも連続します

 

高度感があり、手すりがありませんので
踏み外さないよう確実に足を置きましょう。

 

 

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丁度よい休憩地となる五合目です

 

ほどなくして
五合目の休憩地が現れます。

 

このあと、更に岩場は続きます。

 

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途中、鳳凰三山オベリスクが見えました

 

 

標高が上がるごとに
酸素が薄くなり
呼吸も体も苦しくなります。

 

コマメに休憩と取り、
喉が渇いていなくても
水分補給を行いましょう。

 

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やっと七丈小屋へ到着!

 

ようやく七丈小屋に到着です!

 

七丈小屋では
元気なスタッフさんと
美味しい食事が疲れを癒してくれます。

 

夜は、しっかり栄養を補給し、
十分に睡眠を取って翌日に備えましょう。

 

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生野菜も!たくさん食べて疲労回復!

 

 

翌朝は、残念ながらガスが立ち込め、
あまり視界がありませんでした。

 

 

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まだまだ気が抜けません

 

8合目からは
危ない箇所が連続します。

 

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黒戸尾根9合目の日本剱
 

9合目で、濃い霧の中
何とか二本剱が見えました。

 

その先は・・・
いよいよ山頂です!

 

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山頂に到着しました!

 

立派な祠もあります。

 

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山頂にある立派な祠

 

雲の間から
鳳凰三山や富士山が望めます。

 

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鳳凰三山の向こうに小さく富士山の頭が!

 

 甲斐駒ケ岳は、
古い時代より登られていました。

 

どれくらい古いかというと・・・ 


なんと、縄文時代まで遡ります。

 

実は、山頂付近から
縄文土器が発見されたのです。

 

縄文時代の人は、
何を思いながら登ったのでしょう。

 

是非一度、
歴史ある登山道を
歩いてみては如何でしょうか。

 

【DATA】

都道府県:山梨県・長野県

 

コースタイム:山頂まで約10時間

 

白州観光キャンプ場尾白駐車場