女子登山ガイド亜紀のおすすめ山歩きブログ

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静寂に包まれた、冬の上高地

自然豊かな上高地、冬は深い眠りにつきます

 

上高地は、多くの人が訪れる
自然豊かなリゾート地として有名ですが、
毎年11月から翌年4月は閉山期となり、
深い眠りにつきます。

 

そこは、閉ざされた静寂の自然界。

 

今回は特別に、
冬の上高地をご紹介いたします。

 

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穂高の玄関口大正池

 

 

ここは主に、穂高や涸沢への玄関口
として使われます。

 

上高地の入口に位置する大正池は、
言わずと知れた有名な池ですが、
田代池も写真家の間では大変有名です。

 

この地を愛したウォルター・ウェストン氏も、
最後に穂高を見に、田代池を訪れています。

 

田代池は、大正池と同じく、
大正時代の焼岳の噴火により
梓川左岸の千丈沢がせき止められ
出来たものです。

 

氷点下になっても凍りません。

 

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厳冬期には、
池が樹氷に囲まれ、
幻想的な景色が浮かび上がります。

 

日本初、信仰の山登りをレジャーとして広めました

 

そもそも日本の登山は、
狩猟など生活のため、
信仰・修行としての山登りでした。

 

これをレジャーとして広めたのが、
ウェストン氏です。

 

そして、リゾート観光地として上高地へ
観光客が多く訪れるようになったのは、
昭和に入ってからのことでした。

 

観光客が増加し続ける一方、
自然への影響は深刻な問題となり、
徐々に規制が始まります。

 

今の姿が残っているのは、
自然を守る活動と、
それを理解する人達の
おかげともいえるでしょう。

 

自然研究路が整備され、歩きやすくなっています

 

田代池や大正池周辺は、
木道の自然研究路が整備されているため、
オンシーズンは大変歩きやすくなっています。

 

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梓川の水の透明度は高く、
綺麗な川でのみ生息するイワナなどの川魚が見られ、
湖面にはアルプスの美しい姿が写ります。

 

夏にはホテルへ宿泊し、
贅沢な時間を過ごす事もできますし、
キャンプ場など充実していますので
ファミリーでも楽しめます。

 

キャンプ場をベースに
自然を楽しむ人も少なくありません。

 

冬は天気が安定する日が少なく、
一日のうちに急激に変化することも
少なくありません。

 

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凛とした空気の景色は、
澄みきっています。

 

この日も、晴れ間は、ほんの一瞬でした。

 

長い年月をかけて育った、
この美しい自然を
後世にも残して行きたいですね。